SQLインジェクションは、Webアプリケーションのセキュリティ上の脅威となっています。今回は、SQLインジェクションについて、例を交えながら、わかりやすく解説します。
SQLインジェクションとは何か?
SQLインジェクションとは、Webアプリケーションに対する攻撃の一種で、不正なSQLクエリを送信して、データベースに対する攻撃を行うものです。攻撃者は、Webアプリケーションの入力フォームなどから不正なデータを送信し、そのデータがSQLクエリに含まれることで、不正な操作を行います。
SQLインジェクションの種類
SQLインジェクションには、いくつかの種類があります。以下に、代表的なものをいくつか紹介します。
・文字列型インジェクション:文字列型の入力フィールドに対して、文字列を入力することで、SQLクエリを改ざんする攻撃です。
・数値型インジェクション:数値型の入力フィールドに対して、数値を入力することで、SQLクエリを改ざんする攻撃です。
・ブラインド型インジェクション:攻撃者は、不正なSQLクエリを送信することで攻撃をすることで、情報を取得します。直接結果を受け取るのではなく、攻撃先のレスポンスを見ることにより、攻撃先の情報を取得する手法です。
SQLインジェクションの例
以下に、SQLインジェクションの例を示します。
例1:ユーザ名とパスワードでログインするWebアプリケーションがあるとします。攻撃者は、ユーザ名の入力フィールドに攻撃用のある文字列を入力することで、SQLクエリを改ざんし、すべてのユーザのパスワードが無視されてログインすることができます。
例2:Webアプリケーションが、商品検索機能を持っているとします。攻撃者は、商品名の入力フィールドに攻撃用のある文字列と入力することで、不正なSQLクエリを送信し、データベースから顧客の名前とクレジットカード番号を取得することができます。
SQLインジェクションの対策方法
SQLインジェクションを防ぐためには、以下のような対策を行う必要があります。
・入力値のバリデーション:Webアプリケーション側で、入力された値を適切な形式に変換し、不正な文字列を除外することで、SQLインジェクションを防止することができます。
・プリペアドステートメントの利用:プリペアドステートメントを使用することで、SQL文とパラメータを別々に扱い、SQLインジェクションを防止することができます。
・エスケープ処理の利用:SQL文に含まれる文字列や記号などをエスケープ処理することで、SQLインジェクションを防止することができます。
・アクセス権の制限:Webアプリケーションがデータベースにアクセスするためのアカウントについて、必要最低限の権限に制限することで、攻撃者がデータベースにアクセスして不正な操作を行うことを防止することができます。
まとめ
SQLインジェクションは、Webアプリケーションに対する深刻なセキュリティ上の脅威です。攻撃者は、不正なSQLクエリを送信して、データベースにアクセスし、情報を盗んだり、データを破壊したりすることができます。この攻撃からWebアプリケーションを守るためには、入力値のバリデーションやプリペアドステートメントの利用、エスケープ処理の利用、アクセス権の制限などの対策を行う必要があります。これらの対策をしっかりと実施することで、SQLインジェクションからWebアプリケーションを守ることができます。
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