目次
ETFとは
ETF(Exchange Traded Fund)とは、取引所で取引される投資信託の一種です。ETFは、株式や債券などの資産をまとめて保有し、そのパフォーマンスを追求することを目的としています。特に、ETFはインデックス(株価指数や債券指数など)に連動することが多く、インデックスファンドと呼ばれることもあります。
ETFのメリット・デメリット
ETFには、通常の株や投資信託には無いメリットやデメリットがあります。以下では、ETFのメリット、デメリットについて解説していきます。
ETFのメリット
- 手軽に分散投資ができる:ETFは、複数の銘柄を一度に投資することができます。これにより、リスクの分散や効率的なポートフォリオの構築が容易になります。
- 低コスト:ETFは、アクティブファンドに比べて運用コストが低いことが一般的です。これは、インデックスに連動しているため、アクティブな運用が不要であることが理由です。
- リアルタイムでの取引が可能:ETFは、取引所で株式と同様に取引されるため、リアルタイムでの売買が可能です。これにより、タイミングを見計らって投資を行うことができます。
ETFのデメリット
- 運用成果への限定的なアプローチ:インデックスに連動しているため、インデックスが上昇すればリターンが上がるものの、逆に下落すれば損失が発生する可能性があります。
- 流動性の問題:ETFによっては、取引量が少ないことから売買スプレッドが広がる場合があります。これにより、投資家が意図しない損失を被ることがあります。
ETFの種類
ETFには、さまざまな種類が存在します。以下では、その代表的なものを紹介します。
株式ETF
国内外の株式インデックスに連動するETF。例えば、日本株であれば日経225やTOPIX、海外株であればS&P500やMSCI Worldなどが代表的です。
債券ETF
国内外の債券インデックスに連動するETF。例えば、日本国債や米国債などが代表的ですが代表的です。
コモディティETF
商品(金、原油など)の価格に連動するETF。これにより、金融商品でありながら、実物資産への投資を実現します。
セクターETF
特定の産業セクターに連動するETF。例えば、テクノロジー、ヘルスケア、金融など、業界ごとのパフォーマンスを追求することができます。
地域別ETF
特定の地域や国に連動するETF。例えば、アジア、ヨーロッパ、新興国など、地域ごとの経済状況に連動した投資が可能です。
ETFの選び方
ETFには、大きく分けて、以上のような様々な種類が存在します。以下では、そんなETFの選び方について解説していきます。
目的に合ったETFを選ぶ
自身の投資目的やリスク許容度に応じて、適切なETFを選びましょう。例えば、安定的なリターンを求めるなら債券ETF、成長が期待できるセクターへ投資したいならセクターETFなど。
運用コストをチェック
ETFは一般的に低コストですが、商品によっては経費率が高いものもあります。運用コストが高いETFは、長期的なリターンに影響を与えることがあるため注意が必要です。
流動性を確認
取引量が少ないETFは、売買スプレッドが広がりやすく、損失を被るリスクがあります。流動性が高いETFを選ぶことが望ましいです。
ETFの税金について
ETFには、配当や売却益にかかる税金があります。
配当税
ETFの配当に対しては、20.315%(所得税15.315%+住民税5%)の税金が課されます。
譲渡益税
ETFを売却して利益が出た場合、20.315%の税金が課されます。ただし、損失が出た場合は、他の譲渡益と相殺することができます。
NISAやiDeCoとETFの関係
NISA(少額投資非課税制度)やiDeCo(個人型確定拠出年金)は、それぞれ税制上の優遇措置がある投資制度です。これらの制度を利用してETFを購入することで、税金の負担を軽減することが可能です。
NISA
NISAは、年間最大120万円までの投資について、配当・譲渡益にかかる税金が非課税となる制度です。NISAでETFを購入すれば、投資成果を最大限活用できるため、長期的な資産形成に役立ちます。
iDeCo
iDeCoは、老後資金を自分で積み立てるための制度です。給与所得者や個人事業主が対象で、税制上の優遇措置があります。iDeCoでは、積立金や運用益が非課税で、退職後に年金として受け取る際には所得税のみが課されます。これにより、効率的な資産運用が可能となります。iDeCoの選択肢の中にはETFも含まれており、積極的な資産運用を行いたい場合に適しています。
投資初心者におすすめのETF
投資初心者には、以下のようなETFがおすすめです。
全世界株式ETF
MSCI All Country World Index(ACWI)など、全世界の株式市場に投資するETFです。リスクを分散しながら、世界的な成長を享受できます。
国内株式ETF
日経225やTOPIXに連動するETFで、日本株市場への投資が可能です。国内経済の成長を期待する場合に適しています。
債券ETF
国内外の債券市場に投資するETFです。株式投資に比べてリスクが低く、安定的なリターンを求める投資家におすすめです。
これらのETFを組み合わせることで、バランスの良いポートフォリオを構築することができます。初心者は、まずはこれらのシンプルなETFから始めて、投資経験を積むことがおすすめです。
知っておきたいETFの運用会社
ETFを提供している運用会社には、以下のような有名なものがあります。
BlackRock
世界最大の資産運用会社で、iSharesブランドのETFを提供しています。多種多様なETFがあり、世界中の投資家に利用されています。
Vanguard
アメリカの大手運用会社で、低コストなETFが特徴です。投資家の利益を最優先する姿勢で知られており、長期投資に適した商品が揃っています。
State Street Global Advisors
アメリカの運用会社で、SPDRブランドのETFを提供しています。最初のETF「SPDR S&P 500」を開発したことで有名です。
これらの運用会社が提供するETFを検討する際は、運用コストや流動性、パフォーマンスなどを比較して、最適なものを選びましょう。
まとめ
ETFは、多様な資産クラスや地域、セクターに投資できる手軽で低コストな商品です。初心者から上級者まで幅広い投資家が利用できるため、資産形成の一つの選択肢として人気があります。また、NISAやiDeCoを利用して税制上の優遇を受けることもできます。
今後、世界経済の変化や技術革新、ESG(環境・社会・企業統治)投資の普及に伴って、新たなETFが登場することが期待されます。投資家は、これらの動向を把握しながら、自身に適したETFを選び、効果的な資産運用を行っていくっことが大切です。
今後も、ITやDX、投資等に関する人生を豊かにして自由な時間を増やせるような情報を発信していきますので是非お楽しみに!
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