投資 経済

RCI?日本人が考えたテクニカル? - ランキング相関指数で過買い・過売りを見極める戦略

RCIの概要

ランキング相関指数(RCI)は、テクニカル分析における一般的なオシレーターの一種で、トレーダーが市場の過去の価格データを分析して、資産が過買いや過売りの状態にあるかどうかを判断するのに役立ちます。RCIは、日本のトレーダーである村田進によって開発されました。指数は-100から+100の範囲で表され、一般的に-80と+80の水準が過売りと過買いの領域とされています。

RCIの計算方法

RCIの計算方法は次の通りです。

  1. まず、指定された期間(通常は9日、26日、52日など)の終値データを取得します。
  2. 次に、その期間の終値を降順に並べ替えてランク付けを行い、各日のランクを求めます。
  3. 各日の経過日数(タイムスパン)とランクの差を計算し、それを二乗した値を求めます。
  4. 二乗差の合計を計算し、その後以下の式でRCIを求めます。RCI = (1 - (6 × 二乗差の合計) / (期間 × (期間^2 - 1))) × 100

これにより、-100から+100の範囲でRCIが得られます。

RCIの解釈と使用方法

RCIは、市場の過去の価格データからトレンドや潜在的なリバーサルポイントを特定するために使用されます。以下のポイントがRCIの解釈と使用方法の主な部分です。

オーバーボートとオーバーソールド

RCIが+80を超えると、資産がオーバーボート(過買い)と見なされ、売りシグナルが発生する可能性があります。逆に、RCIが-80を下回ると、資産がオーバーソールド(過売り)と見なされ、買いシグナルが発生する可能性があります。

ダイバージェンス

RCIと価格チャートにダイバージェンス(乖離)が発生した場合、トレンドの転換が近いことを示す兆候とされています。例えば、価格が新しい高値をつける一方で、RCIが前回の高値を下回っている場合、これは「ベアリッシュダイバージェンス」と呼ばれ、トレンドの転換や価格の下落を示唆する可能性があります。逆に、価格が新しい安値をつける一方で、RCIが前回の安値を上回っている場合、これは「ブリッシュダイバージェンス」と呼ばれ、トレンドの転換や価格の上昇を示唆する可能性があります。

RCIと他のテクニカル分析ツールの組み合わせ

RCIを他のテクニカル分析ツールや手法と組み合わせることで、より効果的なトレード戦略を構築することができます。以下は、RCIを用いた一般的なトレード戦略の例です。

RCIと移動平均

RCIと移動平均(MA)を組み合わせることで、トレンドの確認やエントリーポイントの特定が容易になります。例えば、RCIがオーバーソールド領域から上昇し始め、価格が移動平均を上抜けた場合、これは買いシグナルとして解釈されることがあります。

RCIとサポート/レジスタンス

RCIと価格チャート上のサポート/レジスタンスラインを組み合わせて、エントリーやエグジットのポイントを特定することができます。RCIがオーバーソールド領域に達し、価格がサポートラインで反発する場合、これは買いシグナルとして解釈されることがあります。

RCIとトレンドラインブレイク

RCIチャート上のトレンドラインがブレイクされた際に、トレードのエントリーやエグジットポイントを特定することができます。例えば、RCIが下降トレンドラインを上抜けた場合、これは買いシグナルとして解釈されることがあります。

RCIの利点

RCIには以下のような利点があります。

独自性

RCIは、他のオシレーターと異なり、ランキング相関を用いることで、独自の視点から市場の過買いや過売りを判断することができます。

さまざまな市場環境で使用可能

RCIは、上昇トレンド、下降トレンド、レンジ相場のどのような市場環境でも使用することができます。これにより、トレーダーは市場の状況に応じてRCIを活用することができます。

RCIの欠点

RCIには以下のような欠点があります。

偽のシグナル

RCIは、時に偽のシグナルを発生させることがあります。これは、特に騒がしい市場やボラティリティの高い状況で問題となることがあります。

ラグ

RCIは過去の価格データに基づいて計算されるため、現在の市場状況に対してラグが生じることがあります。これは、トレードのエントリーやエグジットのタイミングが遅れることを意味します。

まとめ

ランキング相関指数(RCI)は、テクニカル分析における一般的なオシレーターの一種で、市場の過去の価格データを分析して、資産が過買いや過売りの状態にあるかどうかを判断するのに役立ちます。RCIは、様々なトレード戦略に組み込むことができ、トレンドの特定、エントリーやエグジットのポイントの判断など、多くの目的に使用することができます。

ただし、RCIは偽のシグナルを出すことがあり、過去の価格データに基づいて計算されるため、現在の市場状況に対してラグが生じることがあります。そのため、RCIを他のテクニカル分析ツールや手法と組み合わせることで、より効果的なトレード判断を行うことが重要です。市場の状況や自身のトレードスタイルに応じて、RCIを適切に活用し、効果的なトレード戦略を構築していきましょう。

今後も、ITやDX、投資等に関する人生を豊かにして自由な時間を増やせるような情報を発信していきますので是非お楽しみに!


↓ オススメ記事 ↓

RSIの活用法 - 相対力指数で市場の過買い・過売りを見抜く分析手法

投資家なら知っておいて損はない? - アセットアロケーションについて詳しく解説します

イールドカーブを理解しよう - 経済を知るうえで必須となる重要な概念

-投資, 経済